エグゼクティブサマリー
訪問介護 経営分析サマリー
訪問介護第4表令和6年度決算

訪問介護経営分析レポート

令和3年度決算〜令和6年度決算の4か年推移

出典:厚生労働省「第4表.xls」
対象:訪問介護/1施設・事業所当たり
単位:特記なき数値は 月額(決算額÷12)・円。比率は%。年額換算は本レポートによる×12の参考値。
有効回答数:令和3年度決算 515件 / 令和4年度決算 1,311件 / 令和5年度決算 638件 / 令和6年度決算 638件

エグゼクティブサマリー

本レポートは、厚生労働省「第4表.xls」に基づき、訪問介護1施設当たりの経営指標を令和3年度決算〜令和6年度決算の4か年推移で追跡したものである。読み取れる構造は次の点に集約される。

  1. 支出の伸びが収入の伸びを上回った。令和5年度決算から令和6年度決算に、収入は1.0%、支出は2.7%増加しました。 費用増が収入増を上回っており、収支圧迫要因の費目別の特定が必要です。
  2. 差引は黒字を維持しているが縮小した。差引は316,419円/月、収入に対する比率は9.6%です。前年度比では-12.7%減少しました。 黒字は維持していますが縮小傾向にあり、要因を早めに特定して悪化を防ぐことが重要です。
  3. 補助金を含む差引は前年度から縮小した。補助金を含む差引は319,737円/月で、前年度から13.1%減少しました。 本業の差引に対する補助金の規模は約1%にとどまり、比較的自立した収支構造です。恒常収益での安定性は引き続き確認してください。

費用増が収入増を上回っており、差引比率9.6%はさらなる圧迫を受けるリスクがあります。収入内訳と費用費目を分けて原因を特定し、自施設との比較を優先してください。


1. 支出の伸びが収入の伸びを上回った

令和5年度決算から令和6年度決算に、収入は1.0%、支出は2.7%増加しました。

科目(月額・円)令和3年度決算令和4年度決算令和5年度決算令和6年度決算R初→直近変化
介護事業収益(小計)2,999,7293,006,7463,246,5143,282,664+9.4%
介護事業費用(小計)2,750,1602,694,1792,796,5592,873,806+4.5%
収支差額(差引ウ)174,923236,397362,411316,419+80.9%
収支差率(ウ)5.8%7.8%11.1%9.6%+3.8pt

費用増が収入増を上回っており、収支圧迫要因の費目別の特定が必要です。


2. 差引は黒字を維持しているが縮小した

差引は316,419円/月、収入に対する比率は9.6%です。前年度比では-12.7%減少しました。

指標(月額・円/%)令和3年度決算令和4年度決算令和5年度決算令和6年度決算
収支差額(ウ・本業)174,923236,397362,411316,419
イ・ロ補助金計9,9518,1065,7333,317
差引(エ・補助金込み)184,874244,503368,144319,737
収支差率(エ)6.1%8.1%11.3%9.7%

黒字は維持していますが縮小傾向にあり、要因を早めに特定して悪化を防ぐことが重要です。

補助金を含む差引は前年度から縮小した:補助金を含む差引は319,737円/月で、前年度から13.1%減少しました。

本業の差引に対する補助金の規模は約1%にとどまり、比較的自立した収支構造です。恒常収益での安定性は引き続き確認してください。


3. 費用構造 ── 人件費と物価高の圧力

費用科目(月額・円)令和3年度決算令和6年度決算変化
給与費2,201,8182,230,054+1.3%
減価償却費36,02942,906+19.1%
その他費用513,276601,657+17.2%

費用構造では、給与費の伸び(+1.3%)とその他費用(委託費・水光熱等)の伸び(+17.2%)が並行して推移した。物価・エネルギー高騰が直接費用に波及した可能性に留意する必要がある。


4. 給与費が費用構造の中心

令和6年度決算の給与費比率は67.8%です。

常勤・1人当たり給与費(月額・円)令和3年度決算令和6年度決算変化
常勤換算職員1人当たり給与費(全体)325,635338,131+3.8%
介護福祉士(常勤)353,700378,129+6.9%
介護職員(常勤)332,245350,092+5.4%
指標令和3年度決算令和4年度決算令和5年度決算令和6年度決算
給与費比率73.3%72.2%67.0%67.8%

単純な人件費削減ではなく、配置、稼働、加算取得、職員1人当たり指標を合わせて検討すべきです。

注意:本結果は回答施設の集計平均であり、個別施設の経営状態を直接示すものではありません。

5. 規模・生産性 ── 定員・職員数はほぼ横ばい

指標令和3年度決算令和6年度決算変化
常勤換算職員数(人)7.67.4-2.6%

訪問介護の定員・常勤換算職員数は令和3年度決算から令和6年度決算にかけて概ね横ばいであり、収支の変動は施設規模の拡縮によるものではなく、介護報酬・補助金単価とコスト構造の変化によって決まっていることがわかる。


主要指標 一覧表(月額・1施設当たり)

科目令和3年度決算令和4年度決算令和5年度決算令和6年度決算
【収支】
介護事業収益(小計)2,999,7293,006,7463,246,5143,282,664
介護事業費用(小計)2,750,1602,694,1792,796,5592,873,806
収支差額(ウ)174,923236,397362,411316,419
収支差率(ウ)5.8%7.8%11.1%9.6%
差引(エ・補助金込み)184,874244,503368,144319,737
収支差率(エ)6.1%8.1%11.3%9.7%
【費用内訳】
給与費2,201,8182,174,8212,183,5522,230,054
給与費比率73.3%72.2%67.0%67.8%
減価償却費36,02934,58545,11142,906
その他費用513,276485,723568,677601,657
【収益内訳】
介護料収入2,966,0442,922,0813,128,9743,156,723
利用者等利用料収入31,73051,99369,57369,377
補助金収入(イ・ロ除く)2,35833,19747,69956,400
イ・ロ補助金計9,9518,1065,7333,317
【人件費・処遇】
常勤換算職員1人当たり給与費325,635330,185338,131338,131
介護福祉士 給与費(常勤)353,700356,744378,129378,129
介護職員 給与費(常勤)332,245346,895350,092350,092
【規模・運営】
常勤換算職員数(人)7.67.37.47.4
有効回答数5151,311638638

経営・政策インプリケーション

  • 自施設の月額収入・支出・差引比率を同じ定義で算出し、集計平均と比較する。
  • 収入の増減を介護料、利用料、補助金に分け、恒常収益の伸びを確認する。
  • 給与費は削減額だけで判断せず、利用者数、職員数、加算取得、1人当たり指標と併記する。
  • 単年度平均だけで結論を出さず、月次推移と施設類型・規模別比較を追加する。

注記・出典

  1. 本結果は回答施設の集計平均であり、個別施設の経営状態を直接示すものではありません。
  2. 各金額は決算額を12で除した月額で、表章単位未満の丸めにより内訳が一致しない場合があります。
  3. 年度間の差は要因の存在を示しますが、制度改定や人員配置などの因果関係までは特定できません。
  4. 最新年度の有効回答数は638件です。母集団への代表性は別途確認が必要です。

原典:厚生労働省「第4表.xls」

作成:AUL(aul-dox.jp)/本レポートは公的統計を分析・可視化した二次的著作物であり、数値の正確性は原典に依拠する。

生成日時: 2026-07-20 17:07

介護事業経営概況調査・第4表

訪問介護経営概況ダッシュボード
令和3年度決算〜令和6年度決算の4か年推移

費用増が収入増を上回っており、差引比率9.6%はさらなる圧迫を受けるリスクがあります。収入内訳と費用費目を分けて原因を特定し、自施設との比較を優先してください。

出典:厚生労働省 介護事業実態調査(経営概況調査) 第4表 訪問介護 月額・1施設当たり
-1%0%1%2%3%4%5%6%7%8%9%10%11%R3R4R5R6+6.1+8.1+11.3+9.7+5.8+7.8+11.1+9.6● 本業(ウ)● 補助金込み(エ)
本ダッシュボードの結論

訪問介護 収支・差引比率9.6%|令和6年度決算の経営状況 第4表

費用増が収入増を上回っており、差引比率9.6%はさらなる圧迫を受けるリスクがあります。収入内訳と費用費目を分けて原因を特定し、自施設との比較を優先してください。

+5.8%
初年度 収支差率(本業)
+9.6%
直近 収支差率(本業)
01

直近の主要指標

カッコ内=初年度からの変化
収支差率(本業・ウ)
+9.6%
+3.8pt
収支差額(月額)
316,419
+141,496円
介護事業収益(月額)
3,282,664
+282,935円
給与費比率
67.8%
-5.5pt
イ・ロ補助金計(月額)
3,317
−6,634円
介護福祉士 給与費(常勤)
378,129
+24,429円
延べ利用者数
-
常勤換算職員数
7.4
−0.2人
02

収支の構造と推移

月額・1施設当たり

収益・費用・収支差額の推移

介護事業収益小計/費用小計と、その差額(収支差)。
介護事業収益 介護事業費用 収支差額
0M1M2M4M2,999,7292,750,160R33,006,7462,694,179R43,246,5142,796,559R53,282,6642,873,806R6174,923236,397362,411316,419

収支差率:本業 と 補助金込み

差引(ウ)=本業ベース、差引(エ)=補助金を含む。
収支差率(ウ/本業) 収支差率(エ/補助金込み)
-1%0%1%2%3%4%5%6%7%8%9%10%11%R3R4R5R6+6.1+8.1+11.3+9.7+5.8+7.8+11.1+9.6

補助金収入の推移(イ・ロ補助金計)

コロナ関連(イ)+物価高騰対策(ロ)の推移。
0k6k12k9,951R38,106R45,733R53,317R6

常勤換算1人当たり給与費(月額・主要職種)

処遇改善の流れで介護職の給与は上昇傾向。
介護福祉士(常勤) 介護職員(常勤) 看護師(常勤)
322k343k365k386kR3R4R5R6378,129350,092
03

データから読み取れる論点

論点 A / 脆弱性
支出の伸びが収入の伸びを上回った

令和5年度決算から令和6年度決算に、収入は1.0%、支出は2.7%増加しました。 費用増が収入増を上回っており、収支圧迫要因の費目別の特定が必要です。

論点 B / 自立
差引は黒字を維持しているが縮小した

差引は316,419円/月、収入に対する比率は9.6%です。前年度比では-12.7%減少しました。 黒字は維持していますが縮小傾向にあり、要因を早めに特定して悪化を防ぐことが重要です。

論点 C / コスト
補助金を含む差引は前年度から縮小した

補助金を含む差引は319,737円/月で、前年度から13.1%減少しました。 本業の差引に対する補助金の規模は約1%にとどまり、比較的自立した収支構造です。恒常収益での安定性は引き続き確認してください。

04

主要指標 一覧表(月額・1施設当たり)

変化=初年度→直近
科目令和3年度決算令和4年度決算令和5年度決算令和6年度決算変化(初→直近)
【収支】
介護事業収益(小計)2,999,7293,006,7463,246,5143,282,664+282,935 (+9.4%)
介護事業費用(小計)2,750,1602,694,1792,796,5592,873,806+123,646 (+4.5%)
収支差額(ウ)174,923236,397362,411316,419+141,496 (+80.9%)
収支差率(ウ)5.8%7.8%11.1%9.6%+3.8pt
差引(エ/補助金込み)184,874244,503368,144319,737+134,863 (+72.9%)
収支差率(エ)6.1%8.1%11.3%9.7%+3.6pt
【費用内訳】
給与費2,201,8182,174,8212,183,5522,230,054+28,236 (+1.3%)
給与費比率73.3%72.2%67.0%67.8%-5.5pt
減価償却費36,02934,58545,11142,906+6,877 (+19.1%)
その他費用513,276485,723568,677601,657+88,381 (+17.2%)
【収益内訳】
介護料収入2,966,0442,922,0813,128,9743,156,723+190,679 (+6.4%)
保険外の利用料収入31,73051,99369,57369,377+37,647 (+118.6%)
補助金収入(物価関連除く)2,35833,19747,69956,400+54,042 (+2291.9%)
イ・ロ補助金計9,9518,1065,7333,317−6,634 (-66.7%)
【人件費・処遇】
介護福祉士 給与費(常勤)353,700356,744378,129378,129+24,429 (+6.9%)
介護職員 給与費(常勤)332,245346,895350,092350,092+17,847 (+5.4%)
看護師 給与費(常勤)----
常勤換算職員1人当たり給与費325,635330,185338,131338,131+12,496 (+3.8%)
【規模・運営】
定員----
延べ利用者数----
常勤換算職員数7.67.37.47.4−0.2
利用者1人当たり収入----
利用者1人当たり支出----
有効回答数515.01,311.0638.0638.0+123